ビタミンB6の働きとは?どんな食材に含まれる? | ビオリエ | 帝人株式会社
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ビタミンB6の働き

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みなさんは、ビタミンB群がどのようなものかご存知でしょうか?
ビタミンB群は『炭水化物・脂質・たんぱく質からエネルギーを取り出すために不可欠』と言われています。ここでは、中でも特にビタミンB6にフォーカスしてご紹介します。

ビタミンB群とは?

ビタミンB群は「水溶性ビタミン」で、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類の栄養素を指します。
ビタミンB群はエネルギー源となる、体を構成するといった働きのある3種類の栄養素(炭水化物・脂質・たんぱく質)からエネルギーを取り出すために不可欠と言われています。
このような働きのあるビタミンB群の中でも、タンパク質の代謝に大きく関わっているのがビタミンB6です。

ビタミンB6の働き

そんなビタミンB6の摂取状況について、「国民健康・栄養調査」(令和元年:厚生労働省)の結果と「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を比較してみると、男女ともにビタミンB6が不足していることが分かります。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、成人男性(18~64歳)の1日当たりのビタミンB6の推奨量は1.4mg、成人女性で1.1mg(18~64歳)とあります。
この推奨量に対して、実際のビタミンB6の一日摂取量は成人男性(20歳以上)の平均値は1.30㎎、成人女性(20歳以上)の平均値は1.12mg でいずれも不足しており、男女ともに、特に若年層(20~39歳)において不足傾向が大きいようです。

成人男性 成人女性
推奨量 1.4mg/日 1.1mg/日
摂取量 <20歳以上平均>
1.30mg/日
<20歳以上平均>
1.12mg/日
<20~29歳>
1.12mg/日
<20~49歳>
0.91mg/日

ビタミンB6は、体の中でタンパク質の代謝の補酵素(酵素の働きを補う)として働いています。肉や魚などのタンパク質は体内でアミノ酸に分解され、小腸で吸収されたのち、体に必要なたんぱく質に再合成されます。
そのため、肉や魚などたんぱく質を多く含む食品を食べるときに、献立の中にビタミンB6の食材を組み合わせることがポイントになります。トレーニングをされている方などたんぱく質を意識的に摂っている方も、ビタミンB6を意識するのが良さそうですね。

ビタミンB6は、免疫機能の正常な働きの維持、皮膚の抵抗力の増進、赤血球のヘモグロビンの合成、神経伝達物質の合成などに関与しているため、精神の安定にも関係しています。ホルモンのバランスを整える働きもあり、女性にとっては強い味方となります。また、脂質の代謝にも関与しています。目の健康とも関係が深く、目の細胞の新陳代謝を促し、眼精疲労を改善する作用があるとも言われています。

ビタミンB6の欠乏症としては、湿疹、舌炎、皮膚炎、貧血、口内炎、免疫力低下などが挙げられます。ビタミンB6は水溶性のため、一度にたくさん摂取しても、尿中に排泄されるため、毎日コンスタントに摂取したいところです。

ビタミンB6を多く含む食材を意識する

ビタミンB6は、野菜類、穀類、魚介類、種実類などに多く含まれています。ビタミンB6は腸内細菌によっても合成されますが、十分な量は供給できないため、食事から摂取することが大切です。また、長期的に抗生物質を服用している人は、腸内細菌のバランスが崩れビタミンB6の合成量も少なくなる傾向にあります。

ビタミンB6は調理による損失が大きいため、多めに摂取することを心掛けましょう。肉や魚などのタンパク質を多く摂る方に加え、アルコールをたくさん摂取する方も意識をして摂取していただきたいです。

ビタミンB6を多く含む食材

※100g当たり、単位:㎎

  • 玄米 0.45
  • スーパー大麦 0.65
  • ミナミマグロ(インドマグロ、赤身 生)1.08
  • 牛レバー 生 0.89
  • かつお 0.76
  • 鮭(しろさけ 生) 0.64
  • さんま(皮つき 生) 0.54
  • とりささみ 0.66
  • 鶏むね肉(皮なし 生) 0.47
  • アボカド 0.29
  • ブロッコリー(生) 0.30
  • にんにく(りん茎 生) 1.53
  • バナナ 0.38
  • ドライバナナ 1.04
  • ドライトマト 0.95
  • ピスタチオ 1.22
  • ごま(炒り) 0.64

スーパーフードを有効活用する

外食が多い方はもちろんのこと、普段からきちんと食事をバランスよく摂っている方も、スーパーフード(栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品)を活用することをおすすめします。その中の一つ、スーパー大麦には特にビタミンB6のほか、鉄、亜鉛、食物繊維などがたっぷり含まれています。手軽に摂れるスーパー大麦を常備し、サラダにトッピングしたり、スープに入れたり、日常の食事に摂り入れることにより、不足しがちな栄養素を手軽に補うことができます。

ここではスーパー大麦を使って管理栄養士が考案した「ビタミンB6の強化レシピ」を2品ご紹介します。

鶏肉とブロッコリーのカシューナッツ炒め

1食で0.91mgのビタミンB6を含み、スーパー大麦、ブロッコリー、ナッツを組み合わせてたんぱく質も効率よく摂れるバランスのよいレシピです。

バナナチョコのアーモンドミルクアイス

ビタミンB6が豊富なスーパー大麦とバナナとピスタチオを組み合わせたアイスクリームは、ヘルシー&簡単というWのうれしさ。

スーパー大麦のレシピサイトでは、スーパー大麦の炊き方や煮方などの基本的な調理方法や、お肉の代わりに使ったアレンジ料理を多数紹介していますので、気になった方はチェックしてみてくださいね。

ビオリエ腸活レシピ集の画像

この記事はこちらの方に監修いただきました。

北川みゆき
合同会社Holistic Style代表、日本栄養コーチ協会副代表

管理栄養士、米国Nutriton Therapy Institute認定栄養コンサルタント、米国Phytomedic Labs認定酵素・栄養セラピスト。アメリカの最新栄養学を学び、人を「食・心・体」全体で捉えることの重要性を学ぶ。大学病院、統合医療系クリニック、保育園を経て独立。全国での講演・講義、セッション、コラム執筆、監修、レシピ開発、予防医学コミュニティ運営など多岐にわたり活動中。
・栄養ベーシックコーチプログラム
https://peraichi.com/landing_pages/view/eiyou1


参考サイト:
・オーソモレキュラー栄養医学研究所
・一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所 (orthomolecular.jp)
参考書籍:
・第一出版「管理栄養士栄養士必携 2020年版」
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