健康に良いことは広く知られていますが、十分に摂れている人が少ないのが「食物繊維」です。
忙しい現代人にとって、野菜や果物など食物繊維を多く含む食品をしっかりと摂るのは、思っている以上に難しいことなのかもしれません。
まずは、どんな食品に多く含まれているのかを知り、手軽に摂取できるようになることが、食物繊維を十分摂るための近道になります。
この記事では、食物繊維を多く含む食品の種類別一覧と、摂取しにくい食物繊維を上手に取り入れる方法についてお伝えします。
食物繊維をたっぷり摂って、日々の健康維持に役立ててください。
食物繊維の重要性
食物繊維は「人間の消化酵素で消化できない食品成分の総称」と定義され、小腸で消化されずに大腸まで達することで、排便のサポートをはじめ、腸内環境の改善、血糖値の急激な上昇を緩やかにするなどの効果があります。
中でも、腸内環境の改善をすると、免疫力のサポートや生活習慣病の予防などの効果があることが研究で明らかになってきています。
最近では、腸内環境を整えることを「腸活」と呼び腸活に取り組む方も増えてきました。人間の腸管には約1000種類、100兆個にも及ぶ腸内細菌が生息し、その性質によって人間に良い影響を与える「善玉菌」、悪い影響を与える「悪玉菌」、どちらでもない「日和見菌」の3つがいます。
腸活では、悪玉菌よりも善玉菌が優勢な状態を作ることが大切です。善玉菌のエサとなる食物繊維を摂ることによって善玉菌が増え、短鎖脂肪酸などの物質を作り出し、これらの物質が免疫力のサポートや生活習慣病の予防などの健康維持に寄与することも知られています。
腸活において、食物繊維は非常に重要な栄養素と言えるでしょう。
水溶性と不溶性で異なる働き
食物繊維は水に溶けやすい「水溶性食物繊維」と水に溶けにくい「不溶性食物繊維」に分けられます。
水溶性食物繊維は大麦などの穀物、果物、海藻、繊維のやわらかい野菜に多く含まれ、腸内細菌のエサとなり人の健康に有用な短鎖脂肪酸などを生成し、善玉菌を増やす働きがあります。
一方、不溶性食物繊維は根菜やきのこ、繊維のかたい野菜、豆類に多く含まれ、便の量を増やし、腸の蠕動運動を活発にする働きがあります。
働きは異なりますが、どちらも腸内環境を整えるのに役立ちます。
1日に摂りたい量
食物繊維の1日の摂取目標量は、成人で男性21g以上、女性18g以上です※。
※食事摂取基準2020 18歳~64歳の目標量参考
海外の研究結果から考えるともう少し多く摂りたいところですが、現代の日本人の食物繊維摂取不足の現状から考えて実現可能な量として目標量が設定されています。
実際の食物繊維の1日摂取量の平均は14g前後といわれており、目標量に対して3~6g足りていません。まずは1日3~4gからプラスして摂れるようにすると目標を立てやすくなります。
種類別|食物繊維の多い食品一覧
食物繊維は野菜に多く含まれるイメージを持っている方が多いですが、野菜だけではなく様々な食品に含まれています。
文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂) 食品データベース」
を参考に、ここでは手軽に摂取しやすい食品に絞ってご紹介します。
注: 成分表(八訂)で収載されている「食物繊維総量」は、「プロスキー変法」による高分子量の「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」を合計したもの、「プロスキー法」による「食物繊維総量」、ある いは、「AOAC.2011.25 法」による「低分子量水溶性食物繊維」、「高分子量水溶性食物繊維」および 「不溶性食物繊維」を合計したものです。水溶性食物繊維量と不溶性食物繊維量の合計は一致しない場合があります。
食物繊維の多い穀物類
主食として摂ることの多い穀物類は、1日に摂る量も多く大事な食物繊維源で、水溶性・不溶性の食物繊維をどちらもバランスよく含んでいます。
日本の主食である米は、ぬかや胚芽の部分に食物繊維が多く含まれるため、精製すると取り除かれてしまい、白米になると食物繊維がほとんどなくなってしまいます。
穀物を選ぶときは、精製度が低い玄米や大麦、全粒粉などの茶色いものを選ぶのがおすすめです。
食物繊維とは少し異なりますが、炭水化物に含まれるでんぷんは冷えるとレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)という物質になり、腸内で食物繊維に似た良い働きをすることが知られています。
名称 | 食物繊維総量 (100gあたり) |
水溶性食物繊維 | 不溶性食物繊維 | |
---|---|---|---|---|
1 | ライ麦粉 | 12.9 | 4.7 | 8.2 |
2 | 押麦(大麦) | 12.2 | 4.3 | 3.6 |
3 | 小麦粉(強力粉・全粒粉) | 11.2 | 1.5 | 9.7 |
4 | オートミール | 9.4 | 3.2 | 6.2 |
5 | アマランサス | 7.4 | 1.1 | 6.3 |
6 | キヌア | 6.2 | 1.5 | 4.7 |
7 | 生そば | 6.0 | – | – |
8 | ひえ | 4.3 | 0.4 | 3.9 |
9 | 玄米 | 3.0 | 0.7 | 2.3 |
食物繊維の多い野菜・いも類
厚生労働省による「健康日本21(第二次)」では、生活習慣病などを予防し、健康な生活を維持するための目標値の一つとして、「1日野菜量を350g以上」という目標が掲げられています。
厚生労働省が実施している「国民健康・栄養調査(平成30年)」の報告では、野菜の平均摂取量は成人男性で1日約290g、女性で1日約270gであったとあります。健康に良いことは知られていても意識しないと、なかなか目標量の野菜を摂ることができていないのが実態です。
20~30歳代の若い世代は成人の中でも野菜の摂取量が少ない傾向にありますので、特に意識して毎食野菜料理を1皿以上食べるように心がけましょう。
また、不足しがちな水溶性食物繊維にも注目してみてください。オクラなどのネバネバした野菜やごぼうなどの根菜類は、比較的水溶性食物繊維を多く含んでいます。
名称 | 食物繊維総量 (100gあたり) |
水溶性食物繊維 | 不溶性食物繊維 | |
---|---|---|---|---|
1 | らっきょう(生) | 20.7 | 18.6 | 2.1 |
2 | グリンピース(生) | 7.7 | 0.6 | 7.1 |
3 | パセリ | 6.8 | 0.6 | 6.2 |
4 | にんにく | 6.2 | 4.1 | 2.1 |
5 | モロヘイヤ | 5.9 | 1.3 | 4.6 |
6 | ごぼう | 5.7 | 2.3 | 3.4 |
7 | ブロッコリー | 5.1 | 0.9 | 4.3 |
8 | オクラ | 5.0 | 1.4 | 3.6 |
9 | 枝豆 | 5.0 | 0.4 | 4.6 |
10 | 生いもこんにゃく | 3.0 | Tr | 3.0 |
11 | さつまいも | 2.8 | 0.6 | 1.6 |
12 | にんじん | 2.8 | 0.7 | 2.1 |
13 | ほうれんそう | 2.8 | 0.7 | 2.1 |
14 | 長芋 | 2.5 | 0.7 | 1.8 |
15 | 里芋 | 2.3 | 0.8 | 1.5 |
16 | 小松菜 | 1.9 | 0.4 | 1.5 |
17 | キャベツ | 1.8 | 0.4 | 1.4 |
18 | 大根 | 1.4 | 0.5 | 0.9 |
食物繊維の多いきのこ類
どんな料理にも合い、調理も簡単なきのこ類は種類によらず比較的食物繊維が豊富です。
冷凍もできるので、常備して色々な料理に加えて食物繊維量をアップさせましょう。
名称 | 食物繊維総量 (100gあたり) |
水溶性食物繊維 | 不溶性食物繊維 | |
---|---|---|---|---|
1 | きくらげ(生) | 5.6 | 0.8 | 4.8 |
2 | しいたけ/原木栽培 | 5.5 | 0.4 | 5.1 |
3 | しいたけ/菌床栽培 | 4.9 | 0.4 | 4.1 |
4 | まつたけ | 4.7 | 0.3 | 4.4 |
5 | えのきたけ | 3.9 | 0.4 | 3.5 |
6 | うすひらたけ | 3.8 | 0.3 | 3.5 |
7 | まいたけ | 3.5 | 0.3 | 3.2 |
8 | なめこ/株採り | 3.4 | 1.0 | 2.4 |
9 | エリンギ | 3.4 | 0.2 | 3.2 |
10 | ぶなしめじ | 3.0 | 0.3 | 3.2 |
食物繊維の多い海藻類
昆布やわかめなど、和食によく使われる海藻類は水溶性食物繊維が豊富に含まれているといわれており、1日に1回は取り入れたい食材です。乾物は使用量が少なくなりますが、常備しやすく取り入れやすい食材です。
注:食品成分表では水溶性食物繊維量、不溶性食物繊維量は公表されていません。
名称 | 食物繊維総量 (100gあたり) |
水溶性食物繊維 | 不溶性食物繊維 | |
---|---|---|---|---|
1 | 干しひじき/乾 | 51.8 | – | – |
2 | カットわかめ/乾 | 39.2 | – | – |
3 | 刻み昆布 | 39.1 | – | – |
4 | 焼きのり | 36.0 | – | – |
5 | あおさ/素干し | 29.1 | – | – |
6 | 乾燥わかめ/水戻し後 | 5.8 | – | – |
7 | 干しひじき/茹で | 3.7 | – | – |
8 | 沖縄もずく/塩蔵 | 2.0 | – | – |
9 | ところてん | 0.6 | – | – |
食物繊維の多い果物類
果物の中にはビタミン、ミネラルを豊富に含むものが多く、1日200g以上摂取することが推奨されています。不足している人は積極的に摂取したい食品ですが、野菜と異なり糖質が多く、摂りすぎると糖質の過剰摂取につながることもあるため注意が必要です。
果実の熟し具合によって食物繊維の性質が変わり、未熟な果実にはプロトペクチンという不溶性食物繊維が多く、適熟の果物にはペクチンという水溶性食物繊維が多い特徴があります。
名称 | 食物繊維総量 (100gあたり) |
水溶性食物繊維 | 不溶性食物繊維 | |
---|---|---|---|---|
1 | アボカド | 5.6 | 1.7 | 3.9 |
2 | レモン/全果 | 4.9 | 2.0 | 2.9 |
3 | アサイー | 4.7 | – | – |
4 | ラズベリー | 4.7 | 0.7 | 4.0 |
5 | きんかん/全果 | 4.6 | 2.3 | 2.3 |
6 | ブルーベリー | 3.3 | 0.5 | 2.8 |
7 | かき/渋抜きがき | 2.8 | 0.5 | 2.3 |
8 | キウイフルーツ/緑肉種 | 2.6 | 0.6 | 2.0 |
9 | りんご/皮つき | 1.9 | 0.5 | 1.4 |
10 | いちじく | 1.9 | 0.7 | 1.2 |
11 | プルーン | 1.9 | 0.9 | 1.0 |
12 | 西洋なし | 1.9 | 0.7 | 1.2 |
13 | もも/黄肉種 | 1.9 | – | – |
14 | かき/甘がき | 1.6 | 0.2 | 1.4 |
15 | はっさく | 1.5 | 0.2 | 1.3 |
16 | いちご | 1.4 | 0.5 | 0.9 |
17 | キウイフルーツ/黄肉種 | 1.4 | 0.5 | 0.9 |
18 | マンゴー | 1.3 | 0.6 | 0.7 |
19 | パインアップル | 1.2 | 0.2 | 1.0 |
20 | バナナ | 1.1 | 0.1 | 1.0 |
食物繊維の多い豆類
煮豆の他、サラダやシチュー、カレーなどにも使いやすい豆類は、食物繊維だけでなく、たんぱく質も豊富に含まれているのが特徴です。
納豆は食物繊維が豊富な上に、納豆菌も含まれており腸に良い食材でもあります。
名称 | 食物繊維総量 (100gあたり) |
水溶性食物繊維 | 不溶性食物繊維 | |
---|---|---|---|---|
1 | 小豆/乾 | 24.8 | 1.0 | 14.2 |
2 | 黄大豆/乾 | 21.5 | 1.5 | 16.4 |
3 | きな粉(黄大豆) | 18.1 | 2.7 | 15.4 |
4 | レンズ豆/乾 | 16.7 | 1.0 | 15.7 |
5 | ひよこ豆/乾 | 16.3 | 1.2 | 15.1 |
6 | 生おから | 11.5 | 0.4 | 11.1 |
7 | 糸引き納豆 | 6.7 | 2.3 | 4.4 |
食物繊維の多い種実類
ナッツ類は不飽和脂肪酸、カルシウム、カリウム、マグネシウム、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれている食べ物として注目されており、間食として摂っている人も多いのではないでしょうか。
健康を意識して摂る場合には、油脂や食塩を使っていない、素煎りや生で食べられるものを選ぶのがおすすめです。
名称 | 食物繊維総量 (100gあたり) |
水溶性食物繊維 | 不溶性食物繊維 | |
---|---|---|---|---|
1 | ごま/いり | 12.6 | 2.5 | 10.1 |
2 | アーモンド/いり | 11.0 | 1.1 | 10.0 |
3 | バターピーナッツ | 9.5 | 0.5 | 6.4 |
4 | ピスタチオ/いり | 9.2 | 0.9 | 8.3 |
5 | 甘栗(中国栗) | 8.5 | 1.0 | 7.5 |
6 | くるみ/いり | 7.5 | 0.6 | 6.9 |
7 | カシューナッツ/フライ | 6.7 | 0.8 | 5.9 |
8 | マカダミアナッツ/いり | 6.2 | Tr | 6.2 |
食物繊維の上手な摂り方
昔ながらの日本食は、食物繊維をたっぷり摂取できる理想的な食事といえるでしょう。
日本人の平均的な食物繊維の摂取量は、1950年頃で1人あたり1日20g以上でしたが、減少傾向にあります。
昔ながらの和食といえば、玄米や煮物、和え物、お味噌汁などが想像しやすいでしょうか。
それらには、自然の恵みである食物繊維をたっぷり摂れる秘密がつまっています。
和食の特色を参考に、食物繊維を上手に摂るための方法をお伝えしますので、ぜひ取り入れてみてください。
加熱してかさを減らす
野菜は加熱するとかさが減り、たくさんの量を摂りやすくなります。
低エネルギーでありながら、満腹感が得られるのは野菜の良いところです。たくさんの量を摂りたい時には、かさを減らして食べましょう。
特に葉物野菜はその効果が大きく、生のキャベツをボウル1杯食べようとすると難しいですが、鍋物に入っているとあっという間に食べられてしまいます。
鍋物や味噌汁をはじめ、お浸しや和え物は加熱することによってたくさんの野菜を摂ることができます。
乾物を利用する
和食に欠かせない乾物は常備しやすいだけでなく、効率良く食物繊維を摂取できます。
日光に当てて乾燥させることで、栄養が凝縮されるからです。
例えば、干ししいたけの食物繊維量を例にとってみると
- 乾しいたけ[7g/100gあたり]
- 水戻し後茹でた乾しいたけ[7g/100gあたり]
- 茹でた生しいたけ(菌床)[4g/100gあたり]
このように、水戻し後であっても食品に含まれる水分量の違いから、生の食品よりも食物繊維を効率的に摂取しやすくなります。
食物繊維だけでなく、ビタミンやミネラルも増えている場合が多いので、積極的に利用しましょう。
<手軽に摂れるおすすめの乾物>
- 切り干し大根
- 干ししいたけ
- 干しひじき
- 高野豆腐
常備しておくと、あと1品足りないといった時にも大活躍します。
主食で摂る
忙しい方に特におすすめの摂取方法が、主食の食物繊維量を増やすことです。
毎食摂る主食を白米やから玄米など未精製のものに変えるだけで、食物繊維量を大きく増やすことができます。
- 朝から野菜料理を作れない
- 忙しくて昼食はおにぎりのみ
- ゆっくり食事時間がとれない
など、食物繊維を摂りたいと思っていても、新たに追加するのは難しいものでしょう。
- ご飯の日→麦ご飯や玄米、雑穀米など
- パンの日→全粒粉やライ麦粉を使用したもの
- 麺の日→そば(そば粉の割合の多いもの)や全粒粉パスタなど
このように、選ぶ主食の種類を変えるだけで効率良く食物繊維を摂取することができます。
食物繊維を増やす為にあと1品増やすのは難しくても、もともと摂っている主食の種類の変更は簡単で取り組みやすい方法です。
手軽に取り入れるコツ
新しいことをはじめる時に継続できるポイントは、少しの変化からはじめることです。
食物繊維を摂ろうと思っても、今までの生活をガラッと変えるのは難しいため、手軽にできるところからはじめてみるのはいかがでしょうか。
腸活は、腸内環境が良い状態を保ち続けること、継続できることが大切です。小さなことをコツコツと続けていきましょう。
いつもの料理にちょい足しする
いつもの料理に気軽に足せる食材で、食物繊維の摂取量を増やすことができます。
ポイントは常備できて、色々な料理に合う食品を選ぶことです。
<ちょい足しにおすすめの食材>
- 下茹でした大麦や雑穀・・・挽肉の代わりやサラダのトッピングとしても使えます
- とろろ昆布・・・汁物に直接入れる他、おにぎりの具材としても人気です
- きな粉・・・ヨーグルトや牛乳に入れると味もまろやかになります
- カットわかめ・・・汁物だけでなく煮物にも使えます
- 海苔・・・ご飯にかけるだけでなく、和え物にも使えます
- 糸寒天・・・汁物に直接入れると食感も楽しめます
おやつは食物繊維が豊富なものを
おやつで食物繊維を摂れると、1日の摂取量がぐっと増えます。小腹が空いた時や甘いものを食べてほっとしたい時、罪悪感なく食べられるおやつをご紹介します。
食物繊維が豊富で手軽に摂りやすいおやつには、以下があります。
- 果物
- 寒天ゼリー
- ドライフルーツ
- ナッツ
- 甘栗
食物繊維が豊富なおやつは満足感も得やすいため、少量で満足できるのも嬉しいポイントです。
しっかりよく噛んで食べることを心がけましょう。
すぐに買える食物繊維が摂れる腸活食品
食物繊維を意識して摂る人が増えたこともあり、様々な商品が発売されています。選ぶポイントを知っていると気軽に腸活ができますので、ぜひ食物繊維量に注目しながら選んでみてください。
・総菜類
切り干し大根の煮物やひじきの煮物は、スーパーなどでパックで売られていることもあります。その他、根菜の煮物や海藻サラダなども、食物繊維が摂りやすい食品です。
・カット野菜
一人暮らしの方の強い味方です。そのまま使えるため、忙しい人でも気軽に野菜量を増やせます。
・冷凍フルーツ
ブルーベリーやラズベリーなど、食物繊維の豊富な果物が摂れます。ヨーグルトと合わせるとさらに腸活にも効果的です。
・穀物ミルク
アーモンドミルクやオーツミルクなどを置いている、スーパーやコンビニも多くなりました。
デザートや間食にもおすすめの穀物ミルクは、飲料ですが食物繊維がしっかり摂れます。
まとめ|腸活には食物繊維を摂ろう
健康維持や腸活にとって、食物繊維は欠かせない存在です。
食物繊維は便の量を増やして腸の蠕動運動を活発にするだけでなく、腸内細菌のエサとなり善玉菌を増やす働きをしています。
食物繊維が多く含まれる食品として野菜、果物が知られていますが、穀物、海藻、きのこ、豆類も含有量が多く色々な食品から摂取するのが理想です。
1950年代頃は不足することが少なかった食物繊維ですが、現代は平均して1日3~6g程不足しているといわれています。
昔ながらの日本食を参考に、乾物や雑穀米などの未精製食品をうまく取り入れて食物繊維の摂取量を増やしましょう。
腸活を継続するためには手軽に取り入れられるものから始め、少しずつ量を増やしていくこと、コツコツ続けることが大切です。
福井 美典 /医師(糖尿病専門医・抗加齢医学専門医・救急科専門医・総合内科専門医・栄養療法医・美容皮膚科医)
糖尿病内科・栄養療法・美容皮膚科に従事。
分子栄養学に基づき、不足栄養素を補うことで、 からだの細胞を活性化させる栄養療法を取り入れている。 糖尿病診療においては、からだにやさしい血糖値コントロールを基本に、低糖質・高たんぱく質の食事の大切さを、臨床で自ら栄養指導をしている。 美容皮膚科診療においては、美容施術のみならず、栄養療法を基本としたインナーケアにも尽力している。 公式instagram:https://www.instagram.com/fukuinaika.biyou.eiyou/ 公式HP:https://www.seijinkai-clinic.com/ |
・日本食品標準成分表2020年版(八訂) 食品データベース https://fooddb.mext.go.jp/ranking/ranking.html
・栄養素等の目安量等_日本人の食事摂取基準(2020年版)より抜粋 https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586559.pdf
・腸内細菌と健康 – e-ヘルスネット – 厚生労働省 (令和5年5月1日閲覧)https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html
・食物繊維の必要性と健康 – e-ヘルスネット – 厚生労働省 (令和5年5月1日閲覧)https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
・野菜、食べていますか? | e-ヘルスネット(厚生労働省)(令和5年5月1日閲覧)https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-015.html
・果物 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp) (令和5年5月1日閲覧)https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-01-003.html