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腸活におすすめ!食物繊維が手軽にとれる飲み物

  • 腸活お役立ち情報

食物繊維の摂取量を増やすには、色々な食品からこまめにとることが大切です。

食事からも食物繊維をとることができますが、より気軽に摂取できるのが飲み物ではないでしょうか。

この記事では、腸活に必要な水分と食物繊維が同時にとれる飲み物についてお伝えします。

基本的な腸活習慣についてもご紹介していますので、これから腸活をはじめたい方や、腸活で食物繊維を意識しているけれどもなかなか摂取量を増やせない方は、ぜひ参考にしてください。

食物繊維の基本

食物繊維の基本

健康に良い影響を与えることで広く知られている食物繊維ですが、十分な量を摂取できている人が少ない栄養素でもあります。

身体に良いとわかっていても、現代の食生活では不足しやすいのが現状です。

食物繊維の基本的な内容から、どんな食品に含まれているかを知り、まずは1日の摂取量を今より3~4g増やすことを意識してみましょう。

食物繊維とは

食物繊維は、人の消化酵素で消化できない難消化性の食品と定義されています。

炭水化物は糖質と食物繊維の総称ですが、糖質がエネルギー源であるのに対して食物繊維はエネルギーをほとんど産生せず、昔は無用なものだと思われていました。

しかし、近年様々な健康効果が発見され、5大栄養素(炭水化物・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラル)に次ぐ第6の栄養素とも呼ばれています。

食物繊維は、水に溶けやすい「水溶性食物繊維」と、水に溶けにくい「不溶性食物繊維」に分けられ、働きは異なりますがどちらも重要です。

食物繊維の効果

食物繊維には、心筋梗塞、脳卒中、2型糖尿病、大腸がんなどの発症リスク低下に関する研究報告があります。

水溶性食物繊維は、水を含んでゲル状となり粘性が高くなるため、糖の吸収を緩やかにし血糖値の急上昇を抑制したり、脂質であるコレステロールの排出を促し、血中コレステロール値をさげます。

また、腸内の善玉菌のエサとなり善玉菌の増殖を助ける、などの働きがあります。

不溶性食物繊維は、便の材料となって体積を増やし、腸壁を刺激することで腸の蠕動運動を促す働きがあります。

食物繊維はその健康効果から目標量が設定されており、18歳~64歳で男性21g以上/日、女性18g以上/日です。

摂取量については、こちらの記事でもご紹介しています。

腸を元気にする食物繊維を上手に摂るポイントとは | ビオリエ | 帝人株式会社 (biolier.jp)

食物繊維はどんな食品に多い?

水溶性食物繊維は、大麦などの穀物、果物や海藻類、ごぼうなどの根菜、ネバネバしている野菜に多く含まれています。

  • 穀類(特に麦類に多く含まれる)
  • 果物(キウイやりんご、かんきつ類、プルーンなど)
  • 野菜類(ごぼう、モロヘイヤやオクラなど)
  • 海藻類(昆布、わかめ、もずくなど)

不溶性食物繊維は、根菜類やきのこ類、豆類に多く含まれています。食感がかたいものが多いため、食事をよく噛んで食べることにも役立ちます。

  • 穀類(玄米や全粒粉など未精製のものに多く含まれる)
  • きのこ類(しいたけ、えのき、しめじなど)
  • 豆類(大豆、小豆、ひよこ豆、レンズ豆など)
  • 野菜類(ごぼう、たけのこなど)

さらに詳しくは、こちらの記事でもご紹介しています。

手軽に摂取!食物繊維たっぷりの食べ物と上手な摂り方 | ビオリエ | 帝人株式会社 (biolier.jp)

腸活には水分摂取

腸活には水分摂取

腸活とは、腸内環境を良好に保つためにする行いのことです。

腸内には1,000種類、100兆個もの腸内細菌が生息していて、種類によって人に良い影響を与える善玉菌、悪い影響を与える悪玉菌、多い方の味方になる日和見菌に分かれます。

腸内環境を良好に保つためには、善玉菌の割合を増やすことが大切ですので、腸活をして腸内細菌のバランスを保ちましょう。

便秘対策には水分が必要

「慢性便秘症診療ガイドライン2017」によると、便秘とは「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義されており、腸内環境を悪くしてしまう腸活の大敵です。

便秘を解消したい場合、水分摂取は欠かせません。

しっかりと水分をとると便が柔らかくなり排出しやすくなるため、食事の改善と共に水分をとることを意識しましょう。

1日の水分摂取量が500ml以下の場合は、排便量が減少し便秘症状につながるといわれています。

それ以上とれている場合には、たくさんとれば便秘解消につながるというエビデンスはありませんが、健康のためにも水分は1.2L程度とりたいものです。

水分は1日1.2Lとりたい

人間の身体の約60%は水分です。例えば体重60㎏の人では36㎏が水分になります。

そのため、水分は健康を維持する上でとても大切で、身体の水分の5%を失うと脱水症状や熱中症などの症状が現れ始めます。

10%失うと筋肉の痙攣や循環不全が起こり、20%失うと死亡の恐れもあります。

健康のために必要な水分は、2.5Lといわれますが、体内で作られる水分、食事からとれる水分を除くと、飲料からは1.2L程度となります。

アルコールやカフェインの入ったものは、利尿作用があるため注意しましょう。

水分はこまめにとろう

水分は1度に大量に飲んでも効率よく吸収されず、尿として出てしまいます。

上手なとり方は喉が渇く前に少しずつ、こまめにとることです。

暑い日は意識して水分をとれていても、涼しくなってくると忘れやすくなります。

おすすめの摂取方法は

起床時・朝食時・午前中・昼食時・15時・夕食時・入浴前後・就寝前

など、1日の中でタイミングを決めておくことです。

食物繊維のとれる飲み物<市販編>

食物繊維をとれる飲み物は様々ありますが、まずはスーパー等で取り扱いがあるものをご紹介します。

気軽に買うことができるので、職場での昼食時やおやつの代わりなどにも使いやすいのではないでしょうか。

穀物ミルク

穀物ミルク

豆や穀物、ナッツ類など、植物性の食材をもとに作られるミルクは植物性ミルクと呼ばれ近年注目を集めています。

植物性ミルクは豆乳をはじめ、アーモンドミルクなど様々な種類がありますが、中でも食物繊維の含有量が多いのが穀物から作られるオーツミルクです。

オーツミルクは、オーツ麦を原材料に作られます。

同じくオーツ麦から作られるオートミールが注目されたことから広く知られるようになりました。

  • オーツミルク(コップ1杯200ml):食物繊維4g

甘酒

甘酒

甘酒には米麹から作られるものと、酒粕から作られるものの2種類あり、どちらも健康・美容に良い影響が知られていますが、今回は米麹から作られる甘酒をご紹介します。

麹甘酒は、麹の酵素の力で米のでんぷんを糖化させて優しい甘みを引き出した発酵食品です。

酒とついていますが、アルコールはゼロ。子供でも安心して飲むことができます。

食物繊維のほか、オリゴ糖を含むため、腸活にぴったりな飲み物です。

  • 甘酒(コップ1杯150ml):食物繊維6g

ココア

ココア

ココアの原料は、チョコレートと同じカカオ豆です。

収穫されたカカオ豆は、発酵、乾燥した後、殻が除かれ、焙煎後すりつぶされて、液体のカカオマスになります。

この、カカオマスからカカオバターを搾ったものがココアになります。

そのため、ココアにはカカオ豆に含まれるポリフェノールなどの機能性成分や、不溶性食物繊維、ミネラル成分を豊富に含んでいます。

不溶性食物繊維でも60%を占めるリグニンは、高い整腸作用が認められています。

  • 豆乳ココア(コップ1杯198g):食物繊維8g

食物繊維のとれる飲み物<レシピ編>

食物繊維が含まれている、簡単な飲み物のレシピをご紹介します。

気軽に作れるものばかりですので、忙しい朝の栄養補給にもおすすめです。

バナナ豆乳

バナナ豆乳

包丁を使わずに簡単に調理できるバナナは、忙しい時にもぴったり。

バナナは食物繊維をはじめ、ビタミンやカリウム、ポリフェノールなど様々な栄養が含まれている優秀な果物です。

また、バナナに含まれる糖質は、でんぷんの他、ブドウ糖、果糖、ショ糖などの糖類などで、消化・吸収時間の違いから腹持ちが良く朝食や運動前にもおすすめです。

  • バナナ豆乳(コップ1杯296g):食物繊維8g

<作り方>

  • 1.コップにバナナ1本(90g)をちぎって入れ、フォークでつぶす
  • 2.豆乳200mlを注ぎ、よく混ぜる

黒ゴマきなこ豆乳

黒ゴマきなこ豆乳

混ぜるだけでできてとても簡単ですが、たんぱく質やビタミンEなど様々な栄養がとれます。

黒ゴマは人の体内で合成できないリノール酸やオレイン酸などの必須脂肪酸が含まれるほか、ビタミンE、食物繊維、ポリフェノールがとれます。

きなこは大豆を粉末したものであるため、たんぱく質を豊富に含むだけでなく、食物繊維も豊富で使いやすい食材です。

  • 黒ゴマきなこ豆乳(コップ1杯216g):食物繊維4g

<作り方>

  • 1.黒ゴマ小さじ1、きなこ大さじ1をコップに入れる
  • 2.豆乳200mlを注ぎ、よく混ぜる

スムージー

スムージー

ジュースは飲み心地を良くするために食物繊維が除かれている場合が多いですが、スムージーは素材をまるごと使用するため、食物繊維がしっかりととれます。

ここでは、簡単に手に入る冷凍ブルーベリーを使ったスムージーをご紹介します。

  • ブルーベリーヨーグルトスムージー(コップ1杯305g) 食物繊維3g

<作り方>

  • 1.ミキサーに、冷凍ブルーベリー100g、無糖ヨーグルト150g、牛乳50ml、はちみつ5gを入れてなめらかになるまで回す
  • 2.コップに注ぐ

腸活するときは生活習慣にも気をつけよう

腸活するときは生活習慣にも気をつけよう

私達は便秘や下痢などの不調時、「お腹の調子が悪い」と感じます。

この不調は、主に身体の中で2つの変化が起こることが原因です。

1つ目は腸で水分を吸収する時に起こる変化、2つ目は腸の蠕動運動の変化です。

例として、下痢は腸で便を作る際に水分吸収が不十分、もしくは腸の蠕動運動が過度であると引き起こされやすくなります。

腸の不調の原因は様々ですが、生活習慣を整えることで2つの変化を起こりにくくすることができます。

食べ物以外でできる腸活として、運動、睡眠、ストレス管理についてご紹介しますので、ぜひ一緒に取り入れてみてください。

適度な運動

運動が腸活に良い理由は、運動が自律神経を整えるのに役立つからです。

私達の生命活動は、自律神経の働きによって支えられています。

活動時には交感神経が優位になり、副交感神経が抑制されます。安静時にはこれらが逆になりますが、副交感神経が優位な状態になると腸の蠕動運動は活発になります。

健康な状態ではこの2つの神経が上手に切り替わりますが、自律神経が乱れていると切り替えがうまくいきません。

この自律神経を整えるのに有効なのが、習慣的な運動です。

運動というと、筋力の向上や体力維持が思い浮かびますが、腸の健康にも重要な役割をしています。

十分な睡眠

腸と脳は深く関係しており、睡眠不足やストレスを強く感じている状態では交感神経が働き、腸の動きを悪くさせてしまいます。

十分な睡眠時間の確保のほかに、寝る前にスマホやテレビを見ない、ゆっくりと湯船につかるなど、睡眠の質を上げることも大切です。

時間が短くても、しっかりと良い睡眠がとれていれば、問題ないこともありますので睡眠環境を見直しましょう。

ストレスをためない

自律神経が乱れる原因として大きいのがストレスです。

ストレスとは、外部からの刺激によって身体に生じた反応を意味しています。

ストレスの原因となる外的刺激には、暑さ寒さなどの物理的なもの、病気や睡眠不足などの生理的なもの、職場や家庭における不安や緊張、恐怖などの心理的なものなど様々ですが、人間では特に心理的・社会的ストレスが大きいとされています。

ストレスを感じないで生活するのは難しいですが、こまめに発散するなど、できるだけ溜め込まないことが大切です。

さらに詳しい腸活方法はこちらでもご紹介しています。

腸活で便秘解消|簡単にできる5つの方法 | ビオリエ | 帝人株式会社 (biolier.jp)

まとめ

食物繊維はその健康効果から目標量が設定されており、18歳~64歳で男性21g以上/日、女性18g以上/日です。

目標量を摂取できている人の割合は少なく、意識してとる必要があります。

食物繊維は食事を通して摂取量を増やすこともできますが、より気軽に摂取できるのは飲み物でとることです。

スーパーで市販されているものも多く、昼食やちょっとした間食にも役立ちます。

自分で食物繊維をとる飲み物を作る場合には、バナナやきなこ、黒ゴマなど身近な食材で作るのがおすすめです。簡単に作ることができますのでぜひ試してみてください。

食事の改善だけでなく、腸に良い習慣を取り入れるとより効果的です。

腸は脳と深く関わっていますので、運動や睡眠、ストレス管理で自律神経を整えることは腸活につながります。

食事と生活習慣を同時に整え、腸に良い習慣を心がけましょう。

福井医師 福井 美典 /医師(糖尿病専門医・抗加齢医学専門医・救急科専門医・総合内科専門医・栄養療法医・美容皮膚科医)


糖尿病内科・栄養療法・美容皮膚科に従事。
分子栄養学に基づき、不足栄養素を補うことで、 からだの細胞を活性化させる栄養療法を取り入れている。
糖尿病診療においては、からだにやさしい血糖値コントロールを基本に、低糖質・高たんぱく質の食事の大切さを、臨床で自ら栄養指導をしている。
美容皮膚科診療においては、美容施術のみならず、栄養療法を基本としたインナーケアにも尽力している。
公式instagram:https://www.instagram.com/fukuinaika.biyou.eiyou/
公式HP:https://www.seijinkai-clinic.com/

参考文献
・食物繊維 | e-ヘルスネット 厚生労働省(令和5年8月1日閲覧)https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html
・食物繊維の必要性と健康 – e-ヘルスネット – 厚生労働省 (令和5年8月1日閲覧)https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
・腸内細菌と健康 – e-ヘルスネット – 厚生労働省 (令和5年8月1日閲覧)https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html
・栄養素等の目安量等_日本人の食事摂取基準(2020年版)より抜粋 https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586559.pdf
・神奈川県衛生研究所 運動とおなかの調子 (令和5年8月1日閲覧)https://www.pref.kanagawa.jp/sys/eiken/005_databox/0504_jouhou/0601_eiken_news/files/eiken_news206.htm
・ストレス | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp) (令和5年8月1日閲覧)https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-031.html
・カロリーSlism – 栄養成分/カロリー計算 https://calorie.slism.jp/
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